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2007年05月12日

Joel on Software

Joel on Software

ひげぽん氏の奥様が変わられたという、魔法の書物。もっと早く読めばよかったと思う。

マネジメントの世界へようこそ!ソフトウェアプロジェクトのマネジメントというのは、プログラミングとはまったく関係がない。あなたは人類というものがありふれた Intel の CPU に比べてずっと予測不可能だということを、だんだんと知るようになるだろう。

プログラミングの作法ではなく、プロジェクトマネジメントの作法が書かれた書籍です。45章に分けて書かれていますが、各章がエッセイのようなものなので、どこから読んでも大丈夫だと思います。時間のあるときに斜め読みするのも良いと思う。

記憶に残っている章をば。

第6章 やさしい機能仕様 パート2: 仕様書とはどんなものか?

仕様書には「機能仕様書」と「技術仕様書」の2通りがあるというお話。

プログラマが話題にする仕様書は、プログラムの内部の実装について書かれた「技術仕様書」が主かと思います。しかし、どのような製品を開発するのかを明示するのが先だから、「機能仕様書」が大事と言うお話。

サンプルも載っているので、イメージしやすかったです。

第19章 ユーザからクラッシュレポートを自動的に取得する方法

サーバサイドアプリケーションの場合、クラッシュレポートを取得するのは、結構容易です。もちろん、クラッシュ手順を再現するには、サーバのアクセスログを解析するなどの工夫が必要ですが。

クライアントサイドアプリケーションの場合、クラッシュレポートを取得するのが難しいような気がします。そんな疑問を本章が解決してくれました。早い話、クラッシュしたらプログラムを終了させる代わりに、クラッシュレポートダイアログを表示させて、バグトラッキングシステムに直接送信するということ。名寄せのアイデアも載っています。

第21章 報奨金有害論

インセンティブ(給与)に関するお話。報奨金制度は、有害であるので止めたほうが良いとかなんとか。

第22章 テスタを雇わない(間違った)理由、ベスト5

テスタの必要性を説いた章です。プログラマ2人に対し1人のテスタが必要と書いています。

テスタがプログラムよりも低コストである前提があるのですが、プログラマのタスクの切り替えることを考えると、テスタが居るほうが良いに決まってる。この辺、機能論と領域論の話に似ていて面白い。

かなり前向きに考える必要があるな…。

ということで、非常に面白く、ためになる書籍でした。ソフトウェア開発にかかわっているのであれば、誰にでもお勧めできます。ぜひ読んでみて下さい。

ページ数: 387
読書時間: 5:56 (1.09 p/min)

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2007年05月12日 20:06 | Books

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