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2008年01月13日
特許の一部(軍事転用可能な技術)を非公開にする?
経済産業省が中心となり、秘密特許制度の導入を検討しているとの事。
経済産業省は5日、軍事転用可能な民生技術の特許を非公開にする制度を導入する方針を固めた。特許技術として公開された情報が他国に無断使用され、軍事的脅威が増大するのを防ぐことが目的。
趣旨には同意しますが、非常に慎重に対応していかなければならないと思っています。
この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。
特許制度は、情報公開により産業発達を促進するものですから、秘密特許制度は、その理念に反することになります。進め方によっては、現在の「著作権法」と同じような道を歩むのではないかと危惧しています。
非公開になると、特許を保有する企業は、他者に特許を利用させてライセンス料を得ることができなくなる。このため、各国はそのデメリットを金銭で補償している。
登録されている特許の大半が軍事転用が可能なのではないでしょうか。とすると、ライセンス料を期待できない特許を「非公開特許」にし、国から金銭補償を受けるという裏技が可能になりそうです。また、秘密特許制度の理念から考えれば、第三者による運用監視も難しくなりそうですね。
特許制度の理念が崩れ、著作権制度のように消費者が苦しい思いをするときが来るのか。また、新たな「利権」に使われるのか。今後の進展に注目したいと思います。
【関連情報】
・軍事特許に非公開制度導入へ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/080106/fnc0801060005000-n1.htm
・特許法 - houko.com
http://www.houko.com/00/01/S34/121.HTM
2008年01月13日 21:13 | Etc