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2006年11月30日
なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか
タイトル買いでした。僕は、若干オカルト好きなのです。ムーとか好きでしたよ。
ハーバードの気鋭の心理学者が解き明かすアブダクションの秘密
アブダクションとは推理方法の一種ですが、本書では「エイリアンに誘拐される」というような意味で使われています。
著者は心理学者で、人はなぜ「偽の記憶」を作ってそれを信じるのかを研究してきた方です。始めは、レイプ被害者(の可能性のある者)を題材としていたようですが、政治的な論争に巻き込まれ非難されています。レイプ問題ほと政治的ではなく、かつ「偽の記憶」を作っていると考えられるアブダクションを題材として研究し、まとめたのが本書です。
タイトルは「人は」となっていますが、厳密には「西洋的文化を持ちうる人は」になります。結果から導けばあたりまえ(?)の結果となるのですが、発展途上国など西洋的文化を持たない国では、エイリアンに誘拐されたという報告はないとの事。もちろん、未確認飛行物体が飛んでいるという報告はある。
なぜ信じるようになるのかは、本書を読んでいただくとして、本論とあまり関係のない点を。
これは睡眠麻痺と呼ばれていて、睡眠周期が一時的に非同期になるときに起きる現象である。
いわゆる「金縛り」のことなのですが、科学者は「睡眠麻痺」と呼ぶらしい。僕は、高校の授業中に良くなってました。授業中に居眠りしてるわけですが…。大学に入ってからは、1年生の終わり頃に良くなっていたようです。日記便利。
社会心理学者のロイ・バウマイスターが提唱し、一流紙《サイコロジカル・インクワイアリ》が一冊まるごと使ってあつかった理論(一九九六年)では、エイリアン・アブダクティーはマゾヒストだとされている。
著者はこの理論を否定しているが、面白い。エイリアンに誘拐されると、身体に変なものを埋め込まれたり非常に恐ろしい体験をしたりするそうです。しかし、その体験を2度としたくないとは考えないらしい。もう1度人生がやり直せるのであれば、アブダクションを体験したいかどうかきかれると、全員 YES と答えるあたりから、この理論が導き出されている。
なかなか面白かったです。半ばで答えが結構分かってしまうので、途中から飛ばしながら読んでましたが。最後らへんでは、科学と宗教の関連についても扱っています。流行の似非科学についても。
小学校中学年あたりの夏に、隕石のようなものが明るく光って飛んでいた記憶があるのだけど、これも「作られた記憶」なんだろうか(報道とかされなかった)。同窓会があれば、一緒に見た記憶のある方に尋ねてみよう。
ページ数: 260
読書時間: 2:22 (1.83 p/min)
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2006年11月30日 23:34 | Books