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2007年06月15日
学校再発見! - 子どもの生活の場をつくる
教職論(2006年度)で紹介されていたので購入しました。
学校は、世間的な思い込み(世俗的な教育観やマスコミの教育論)を受け入れながらも、それとは全く違う日常を作り上げている。子供たちの生活の場であり、平穏な予定調和の世界ではない。そんな学校に「自律の希望」を見出すために、もう一度見直そうというのが本書の趣旨です。著者は、名古屋市の現役小学校教員です。
疲れている先生、迷える保護者、でもやっぱり学校の毎日はおもしろい!
現役教員の愚痴に近い内容が書いてあります。教育に興味を持たない(関わりを持たない)者からすれば、純粋に愚痴にしか見えないと思う。しかし、現役の教員の声を代弁しているように感じ、教員養成科目を履修している者としては、理解できるものでした。
こうした隔たりこそが、現在(昔から)の教育問題の根源ではないかと思う。
少人数指導の「ため息」
「少人数学級」と「少人数指導」の微妙な違いが興味深かった。現場が望んでいたのは、前者の「少人数学級」であるが、実際に導入されたのは「少人数指導」らしいです。この場合の「指導」は「教科指導」に当たり、生徒指導・生活指導を含まないのがミソ。
学校は競争するところか?
学校に競争原理を持ち込むのが良くないというお話。現実には難しいが、納得できる内容でした。社会に出れば「競争」があるから、慣れる為にも学校でも「競争」させるべきということに対する反論が書いてあります。
教育に対する見方が少々変わりました。僕は、周りの影響を受けやすいですね…。まだまだ知らないことがたくさんあるようです。小学校教員が執筆したというバイアスがあるにしても(小学校と高校では役目が違う)、非常に面白い内容でした。
教員を目指す人よりは、保護者の方にお勧めできる内容かもです。小学校に通うお子様をお持ちの方は、是非どうぞ。教員を目指す人にとっては、半ば「あたりまえ」に近い内容が書いてありましたので(とは言うものの学ぶものも多かったですが)。
ページ数: 188
読書時間: 2:12 (1.42 p/min)
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2007年06月15日 22:43 | Books