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2007年11月03日
トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇
友人に借りていたが、未だに読了していなかった。
通称「村上ファンド」の代表である村上世彰が2006年6月に逮捕された。ニッポン放送株に関連したインサイダー容疑である。本書は、週刊東洋経済の記者によって書かれた、村上ファンド設立から逮捕までの軌跡である。
本当の巨悪は誰だ?
軌跡としては面白いのだが、マスコミ関係者の書いた書籍としては、出来が良くないと思う。事実、憶測、噂話を基に著者の希望が綴られている。容疑者段階であるにもかかわらず、断定的な記述が多い。余程、取材に自信を持っているのだろう。
山田雄一郎氏と山田雄大氏による共著であるが、前半部分の記述が特に酷い(雄一郎氏が中心に記述)。第10章、終章にてマスコミ批判を書いたのは、雄大氏の方だろうか。
全体的に良く纏まっていると思うが、事実と憶測のラインが判りにくいため、不信感が渦巻く。もったいない。村上氏逮捕までの全体像を知りたい方は、どうぞ一読を。マスコミ関係者の「正義感」の一面も見られるので、一石二鳥である。
ページ数: 357
読書時間: 2:54 (2.03 p/min)
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2007年11月03日 22:47 | Books