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2007年11月03日

美しい国へ

美しい国へ

目指す国家像を知るために購入した。読むまでに退陣してしまったのだが…。

安倍前首相が掲げていた「美しい国」の原点(原典)となる書籍。安倍氏の生い立ちから始まり、祖父から受けた影響や議員としてのスタンスが書かれている。

戦後生まれ 初の首相、誕生

読了するのが遅すぎた。安倍氏が首相に就任する前に購入し、読むべきだったと思う。安倍氏の政治的スタンスや生い立ちが書かれており、彼のとった行動の「理由」が少し理解できた気がする。

ただ、日本独自の道を歩むべきであるという主張と、海外では当然の事であるから日本も取り入れるべきであるという主張が同時になされており、二枚舌のようにも受け取れた(両立しうるであろうが感覚的に)。また、祖父の言葉が多いのも印象的であり、世襲議員の典型だと思う。

年金を税金にすると国の財政に左右される

様々な理由を挙げて、年金を完全税方式にするのは得策で無いと主張しているのだが、いまいち説得力がない。これまで保険料を納めてきた人との不公平感があるという話は、増減税でも同様に起こりうるし、保険料は閉じた収入であるから安定しているといっても、資金運用に失敗している。

本当に社会保障が重要であると考えているならば、年金を受ける人1人当たりに捻出する金額を法によって定め、完全税方式にした方が良いのではないか。僕は、年金制度そのものを廃止し、生活保護制度の拡大により、年金の代わりにするべきだと思っている。

安倍氏のファンであれば別であるが、既に首相を辞任しているため、いまさら読んでも面白くないだろう。ナショナリズム、国家安全保障、福祉、教育など各トピックに興味があれば一読してみてはいかがだろうか。

ページ数: 232
読書時間: 1:57 (1.98 p/min)

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2007年11月03日 22:08 | Books

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