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2007年11月23日
とてつもない日本
国の中枢に居る人物の考え方を知るために。現在は、少し影に居るが…。
新聞を開けば、日本の悲観論が沢山書かれている今日であるが、本当にそうだろうか。日本は、駄目なのだろうか。日本の外交の指揮を執る麻生外務大臣(当時)が、日本の良さを説く。
日本の底力はまだまだ凄い
「日本はとてつもない国なのだ」というのは、祖父の言葉であるが、本書の大半は、麻生氏の言葉で書かれている。元気が出る内容と言うよりは、僕が「あたりまえ」だと思うことが多く書かれていた。考え方が近いのかもしれない。
コンピュータ用語で言うならば、「ピア・ツーピア(peer to peer・P2P)」の構築に努めてきたのが日本である。
日本の外交原則に関する件で。元総務大臣らしい比喩だと思う。
しかし一方で、人様の生き方にまで国家がとやかく枠にはめてしまうこともないと思えてならないのである。
ニート対策(政策)に関する件で。現在のニート対策は過剰であり、国家が「自己実現」を行えなどという、生き方に踏み込むことに対する苦言である。その通りだと思う。僕は、何らかの物理的支援よりも、情報提供が必要だと思っている。また、社会の風習が、多様な「生き方」を受け入れる必要があるだろう。
レストランでも十年一日のごとく、「お子様ランチ」はあるけれども「老人ランチ」はない。
高齢者向けのサービスに関する件で。余り関係ないが、若者より高齢者こそが「ボランティア活動を義務付けられる」べきだと思った。現在の年金制度が賦課方式であることを考えると、高齢者が現役世代に何かを還元すれば、一方通行感が無くなりそうなんだけど。若者に対するボランティア活動義務付け論は、精神教育(道徳教育)の一方法として出てきたものであるが…。
いかに素晴らしいものであっても、無理やり広めては押し売りになる。日本は過去にそういうこともやった。それは肝に銘じるべきである。
外交の指針に関する件で。日本の持つ「普遍的価値」を広げて行きたいが、押し付けでよるものではあっては駄目ということ。米国のイラク攻撃は、どのような目で見ていたのだろう。また、北朝鮮を崩壊させるような強攻策に出ないのも、こういう考え方が原則にあるのかもしれない。
細かい内容まで踏み込んでいないが、日本に対する楽観論が書かれている。悲観論に浸かってしまっている方は、是非読んでみてほしい。
ページ数: 190
読書時間: 1:44 (1.83 p/min)
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2007年11月23日 23:31 | Books
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コメント
国からすれば
「国民は税金を納める機械。所得税を払わない奴らは不良品」
といった感じなのでしょう
投稿者 yach : 2007年11月24日 02:35