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2006年02月04日
これが中国の国家犯罪だ
ナショナリズムをあおると言うか、他国を卑下するような書籍は好きではないのだけど、強烈なタイトルだったので買ってみた。読者の勉強も必要な感じの本でした。
中国の国家犯罪が云々という内容なのだけど、結局は、中国製品の不買運動を行おうという結論。不買運動を行う理由は、保護されない労働者が居るとか、中絶が強要されているとか、民主主義国家からすれば到底容認できない国家であるから、地道な運動で経済的制裁を加えよう!ということ。
堕胎と不妊治療の強制、死刑の乱用、囚人からの臓器摘出、チベット、新疆の独立圧殺、ならず者国家への核兵器供給、こんな中国の製品を買ってもいいのか!?
という強烈な帯だったんだけど、まぁ、どこぞで聞いたことあるとか、調べたことある内容でした。日本人の感覚からすれば理解しがたいことをまとめられているので、そういうのを知りたい人にはお勧め。
まぁ。他国から理解できないことがどの国にもあるわけで、「これが日本の国家犯罪だ」という書籍も可能かと思う。とはいっても、著者は、程度の問題であると主張し、中国は許すことが出来ないと。
僕も許すことができないと言うのには同意なのだけど、むしろ、どういう基盤でそうなっていったのか興味がある。世間で言われるように、共産党の権限強化や幹部の私腹を肥やすという理由だけで、そうなったのだろうか?
チベット問題とか読んでいて思ったんだけど、一時期の体制によって、昔から続く尊い伝統や文化が消えていくのは、非常に残念。もちろん、そういう歴史がずっと繰り返されて現在があるのだけど。
章分けがいまいちで、書籍としては、少々読みにくいかも。なんか、論文みたいなのを読んでる気になった。ただし、取り上げている事柄に関して、ほぼすべてに参照文献が示されているのでもっと調べるのは用意に感じた。
中国の一面を見ることが出来るかもしれません。それをどう評価するかは、読者だと思います。
【関連商品】
・これが中国の国家犯罪だ (ジャムヤン・ノルブ)
2006年02月04日 16:12 | Books