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2006年04月30日
検索エンジン戦争
2005年7月末に出版された書籍です。流れの速い IT を書いた書籍としては、少し古い部類に入るだろう。
検索エンジンはなぜ儲かるのか?
と帯で提起していますが、内容は、そういうのが中心ではありません。書名のとおり、大手検索エンジンの競争を書いた書籍です。ザ・サーチは、グーグルを中心としていましたが、この書籍は、もう少し満遍なく取り上げられていて、検索エンジン業界の流れをつかみ易かったです。
文体が良いのか、とても読みやすくスラスラ読めました。前提知識が無くても、下部の脚注が丁寧に書かれており気持ちよく読めるはずです。最近は、脚注を後に書く書籍も増えてきていて、読者に親切じゃない感じがしますが、この書籍はそんなことありませんでした。
グーグルを中心に据えた検索エンジン業界の歴史が書かれています。そのため、グーグルが出てくる前のアルタビスタ時代にはあまり触れられていないので、「検索エンジン近代史」といった感じでしょうか。アルタビスタ時代に関しては、ザ・サーチの方が多く触れています。
僕は、検索エンジンというものは意識せずに使う時代が来るだろうと思っています。そうなったとき、インターフェイスはデスクトップに行くことになるのではないかな。ただ、この前提として、ユーザーの行動がインターネット中心ではなく、デスクトップ中心であり続ける必要があります。いわゆる Web2.0 の思想が広がり、その理想とする世界に近づいたのであれば、デスクトップで勝負するのは不毛かもしれませんね。
SEO 関連の業務をしている方が執筆しているだけあって、そういう内容も取り上げられていて面白いです。より良いものが出来るためには、競争が必要ですが、競争というものは、同業者との競争だけではダメだというのがわかります。いたちごっこも必要ということで…。
この書籍の中では、これからの検索エンジンのビジネスモデルに触れていなかった。このままキーワード広告を主体とするのだろうか。それとも、新たなモデルが出来るのだろうか。気になるし、僕も模索していきたいと思う。
グーグルニュース日本語版の波紋
というコラムがあって、少しだけ読売新聞の騒動が取り上げられていたのだけど、もっと踏み込んだコラムを書いてくれる人は居ないかな。結構気になる事件でしたので。
この書籍単独で読んでも面白いのですが、他の書籍と一緒に読むと楽しさ倍増です。
【関連記事】
・書籍をいただきました (2006年04月02日)
【関連商品】
・検索エンジン戦争 (ジェフ・ルート)
【関連情報】
・ルートディレクトリ:ウェブマーケティングの長い尻尾をつかまえろ
http://jeff.ecjapan.jp/
・佐々木俊尚の「ITジャーナル」
http://blog.goo.ne.jp/hwj-sasaki/
2006年04月30日 05:16 | Books
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コメント
ウォッチングブログとして期待しています。
ザ・サーチは読みましたよ。
検索エンジンの歴史が少しだけわかった気になりました。
投稿者 SKYRHYME : 2006年05月10日 02:09