2006年06月22日
スパマーを追いかけろ - スパムメールビジネスの裏側
目当ての書籍が無くって、代わりに購入した書籍だけど、面白かったです。
この書籍の面白いところは、文章上は「アンチ・スパマー = 善」「スパマー = 悪」として書かれているのだけど、読者にはそう感じさせない雰囲気があるところ。善のはずのアンチ・スパマーに賛同しにくいのです。
逆に言うと、スパマーには、読者をひかせる何かを感じました。多分、スパマーからは新たなチャレンジ精神を感じるのだけど、アンチ・スパマーからは保守的な臭いしか感じないのかもしれない。もちろん、スパム行為が鬱陶しいことには変わりはない。
善悪を曖昧にしている分、読者の考える幅が広がります。
物語風なので、読みやすいです。1人のスパマーと、1人のアンチ・スパマーのお話という感じ。そこに、その双方が関連する人物の話が枝分かれします。
外国人が多く出てくる書籍はどれもそうなのだけど、誰が誰だかわからなくなることもしばしば…。また、脚注が最後のページにあるのもちょっと残念です。そのページの下部などに書いてくれるほうが読むほうは楽なんだけどなぁ。
いわばスパムは人間の姿を映す鏡のようなものなのである。
スパムフィルタを作るためにスパムメールの収集をしているのだけど、時系列に頻度キーワードを調べてみるのも面白いかも。出会い系サイトのスパムが大半なんだけど。
読み終わった後に『訳者のあとがき』をみると、書きたいことがほとんど書かれていたのですよ…。純粋な読み物として読むと楽しめそうです。
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2006年06月22日 04:23 | Books