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2007年11月25日
ウェブサイエンス入門 - インターネットの構造を解き明かす
たつをの ChangeLog で紹介されているのを見て購入した。
様々なアプローチにより、ウェブの研究が進められているが、例外的な事象が頻繁に起きている。それらを解決するためには、ウェブサイエンス、すなわち、ウェブの本質メカニズムを数理モデル化する必要がある。本書では、ウェブサイエンスに関するいくつかの研究事例をわかり易く紹介する。
適切に数理モデル化することでウェブの構造は理解できる
学術書に近いので、斜め読み。必要になれば、改めて読むことにする。
第1章 ウェブページの検索とランキング
第2章 ウェブネットワークの可視化
第3章 可視化によるウェブの分析事例
第4章 平均リンク数に基づく主要トピック抽出
第5章 ネットワーク構造とトピック抽出
第6章 多重トピック抽出とその応用
第7章 トピックに関する認知実験
第8章 ネットワーク成長の性質
目次からも解るとおり、インターネットの構造そのもの学問的解説が中心となる。学問的な範囲を言えば、隣接行列などの代数学の部分が多いだろうか。2学期の授業を振り返れば、数理メディア情報学との関連性が非常に高い。
コンテンツの解析(自然言語的アプローチ)の具体例を期待すると痛い目にあう。ただ、コンテンツの解析もグラフ構造に置き換えることは可能であるから、使い方次第だろう。
発行年月の割りに、具体的データが古いのが気になった。本質メカニズムの解説なので、古くても早々問題になることは無いが、最近の事例の方がとっつき易いと思う。
インターネットのリンク構造などに興味がある人にお勧め。具体例や数式も載っているので、自身で実験することもできると思う。参考文献の紹介とともに数行の解説も掲載されているので、本書をスタートにするのも良いかもしれない。
ページ数: 184
読書時間: 0:39 (4.72 p/min)
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2007年11月25日 23:47 | Books