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2008年08月03日

くたばれ学校 ある教師の24年間の叫び

くたばれ学校 ある教師の24年間の叫び

BOOKOFF で教育系の書籍を漁っていたら、見つかったので購入。

2006年、新聞各社をはじめマスコミはこぞってこの「いじめ問題」を取り上げた。いじめを苦にした自殺問題に端を発し、「自殺予告」「校長の自殺」「いじめゼロ報告」、石原都知事の「いじめられる奴は弱い奴だ」発言。ところが2007年、その騒ぎがうそのように収束に向かった。何かが解決したのだろうか。

表紙裏に書かれた言葉より。

皆さんは、前記の引用が何の事を言っているか覚えているだろうか。2006年の「いじめ問題」とは、どのようなものか覚えているだろうか。福岡の中学生が自殺予告を行い、実際に自殺を行った悲しい事件である。それを端に、文科省に自殺予告文が送られたり(陰謀論も存在する)、いじめ報告が適切に行われていなかったりしたことが露見した。

このような問題は、常に水面下で起こっているわけであるが、水面に上がるのはマスコミが騒ぐときだけである。水面に出た後は、一種のエンターテイメントとして消費され、また水面下に戻る。モンスターペアレントが現在騒がれているが、今年で沈静化するであろう。

我が国では、教育を受ける権利が保障されており、受けさせる義務も存在する。従って、誰もが教育に関わっているのだ。にもかかわらず、非常に他人行儀であるように思う。苦言を呈すのも文句を言うのも批判を述べるのも非常に簡単だ。しかし、その後の「ではどうするか」が見えてこないし、提言できる者も殆どいない。それなら、現場に任せておけば良いのに…と思う。

本書は、元小学校教師が見た教育現場が綴られている。言ってしまえば、愚痴であるが。モンスターペアレントが話題になりだした時期でもあり、保護者との対応に関する部分が結構ある。是非読んでみて欲しい。

学校再発見!―子どもの生活の場をつくる

愚痴繋がり、教育現場の実態繋がりと言うことで、本書を関連書籍として挙げる。現場の教員は、現状を外に訴えられないくらい疲弊しており、現場を伝える本は貴重である。

美化している部分が多々見受けられることもあり、読者は選びそう。著者は元教員であるが、少々異端な教員であったと思う。

ページ数: 199
読書時間: 1:45 (1.90 p/min)

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2008年08月03日 23:31 | Books

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