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2008年02月13日
ピープルウエア 第2版 - ヤル気こそプロジェクト成功の鍵
Joel on Software で何度も引用されており、より理解を深めるために。
プロジェクト開発で大事なものはなんだろうか。開発環境が大事だろうか?確かに開発環境は大事である。しかし、なぜ開発環境を大事にする必要があるのだろう。そう、開発を行うのは人であるからだ。開発で最も大事なのは「人」である。6の視点からプロジェクトの体制を説く。
原著初版は20年前に出版されている。本書は第2版であるが(第2版は10年前に出版)、初版を大きく変更せず、小さな続編が追加されているのみである。即ち、本書の内容は、概ね20年以上前から言われていることが書いているのである。
一貫して、プロジェクト開発は「人」が行うという視点で書かれている。しかし、現実的には、代替可能なロボットのように捉えられている。その反省を、本書は何度も促すであろう。エンジニアをロボットと捉えている状況は、実に20年以上も続いており、そろそろ断ち切るべきだと思う。
本書に書かれている内容は、現在の「最先端 IT ベンチャー」が積極的に導入しようとしている体制である。例えば、「作業スペースを広くする」「エンジニアの自由にさせる」「作業中に割り込みを行わない」などが挙げられる。ただ、最先端 IT ベンチャー企業も、普通の IT 企業に変わるにつれて、体制が変わっていくように思う。そう、本書に書かれているのと逆の方向に。その謎は、残念ながら本書では触れられていない。
エンジニアの方には Joel on Software の方が勧めかな。プロジェクト開発に携わる人の必読書であるが。
本書は、プロジェクト開発の体制改善について書かれている。特に、プロジェクトマネージャーや制度設計者が読んで欲しい。エンジニアを解放するために。ただ、翻訳された日本語が難しく、読みにくいかもしれない。
ページ数: 310
読書時間: 4:52 (1.06 p/min)
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2008年02月13日 23:54 | Books
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