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2007年12月26日

最高学府はバカだらけ―全入時代の大学「崖っぷち」事情

最高学府はバカだらけ―全入時代の大学「崖っぷち」事情

過激なタイトルに惹かれて購入した。

現在、大学では過酷な競争が行われている。私立大学は、定員割れを起こし、倒産する大学も出てきた。どの大学もあらゆる手で受験生を集めようとするが、どこか「世間」から離れているような気がしないか。具体例を交えながら、大学業界の裏事情と各大学の戦略を明らかにする。

日本の大学生はみんなバカ 大学はどこかアホっぽい!?

現在の大学業界が抱える問題を明らかにしている。ただ、タイトルの勢いのままの文章で書かれており、不快な気持ちになるだろう。大学関係者であるならば、なおさら。

大学の理想像を追求するような内容ではない。大学全入時代を迎えており、本来であれば「大学にお呼びで無い者」も入学しているわけであるが、それを追認している。そのため、学生批判に限って言えば、学生の層が広すぎ、いまいち実感の湧かない事も多い。

大学業界全体を論じようとしていながら、各大学の特殊な事例を取り上げている場合も多く、論点というか焦点がぼやけてしまっている。また、提言(改善案)も各大学の事例が多く、筆者が何かを主張していることは少ないように思えた。各大学の戦略事例集として読むのが良いだろう。

戦略事例集として読むと、具体例が多岐にわたっており数少ない大学ジャーナリストの腕前が垣間見える。つくづく思うのは、学生や世間が大学に期待することが「研究」では無いのだな…と。

東大のこと、教えます―総長自ら語る!教育、経営、日本の未来…「課題解決一問一答」 大学のエスノグラフィティ

大学関係者の視点による戦略や学生・教員像を書いた書籍としては、上記の二冊が良かった。余裕があれば読み比べてみて欲しい。

ということで、各大学の戦略事例集のようなもので、著者の主張は、全体的な「バイアス」として表現されている。タイトルの勢いのままで書かれる文章が不快でなければ、どうぞ。「バカ」「アホ」が頻出キーワードとなっている。

ページ数: 254
読書時間: 1:57 (2.17 p/min)

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大学のエスノグラフィティ (船曳 建夫)

【関連情報】
・ライター石渡嶺司のブログ
 http://reiji0.exblog.jp/

2007年12月26日 23:28 | Books

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先日世界の大学めぐりの山内さんにお会いしました。 ご連絡いただいた際には驚きましたが、ブログ記事も面白く、書籍も拝見していたのでお会いさせていただきました。 ... [続きを読む]

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コメント

学生や世間が大学に期待することが「研究」では無いのだな…

というと、この本では主に(?)
大学が就職予備校みたいになってるような問題が指摘されてるんでしょうか

投稿者 tak : 2007年12月28日 10:58

>> tak さん
現状「就職予備校化」しているので、それを踏まえて大学サービスはどうあるべきか、という立ち位置のようです。
書籍の本筋ではありませんが、就職予備校の役目すら担えない大学を問題として取り上げています。大学を「サービス業」の一種として押さえてるのではないでしょうか。

投稿者 ceekz : 2007年12月28日 19:34